誤魔化してはダメ!
財務コンサルタントの城戸です。 本日のテーマは 「在庫」 銀行は、決算書をデータ化し企業を格付けし 融資方針を決めます。 銀行、企業双方に 決算書は、向こう1年間の融資方針を決める 重要なデータとなり…
財務コンサルタントの城戸です。
単位:千円
売上高 | 500,000 | 500,000 |
売上原価 | 400,000 | 400,000 |
売上総利益 | 100,000 | 100,000 |
販売費・一般管理費(内退職金) | 75,000(10,000) | 65,000(0) |
営業利益 | 25,000 | 35,000 |
営業外利益 | 1,000 | 1,000 |
営業外損出 | 2,000 | 2,000 |
経常利益 | 24,000 | 34,000 |
特別利益 | 0 | 0 |
特別損出(内退職金) | 0(0) | 10,000(10,000) |
税引前利益 | 24,000 | 24,000 |
税金 | 9,600 | 9,600 |
当期純利益 | 14,400 | 14,400 |
(税率は簡易的に税引前利益×40%で計算)
上記の左右の税金、当期純利益はどちらも同じ金額です。
左右の違いは、
左・・・退職金を販売費一般管理費で計上
右・・・退職金をを特別損出で計上
です。
会計上、税務上どちらでも大丈夫です。
(私の経験上、お会いした税理士さんの皆さんのコメントですが)
銀行取引を重要視するならば、
する方をお勧めします。
銀行が損益計算書を見るポイントは
いろいろありますが
〇営業利益を計上しているか(=本業でしっかり儲けているか?)
〇営業利益で借入金利息の支払をできているか?
〇経常利益を計上しているか(=企業の実力として儲けているか)
以上は重要なポイントです。
銀行は
決算書をスキャナーで読み取り
システムで分析を行い
そのデータを基に格付け(=融資方針)を行います。
スキルの高い銀行担当者は
退職金という一時的な費用は
営業利益、経常利益に加算し
その企業の実力を測りますが
そうでない担当者にあたってしまうと大変です。
決算書そのままの数字が反映され、
本来の実力を正確に読み取ってもらえないことに
なりかねません。
銀行内部の作業を考えながら
正当な範囲内で決算書を作り込むことも
財務戦略上、非常に重要なポイントとなります。