融資審査 ④ 御社の強みは?
財務コンサルタントの城戸です。 御社の強みを一言で言ってみてください。 この質問に、ズバリ答えられますか? 「営業力です」「技術力です」では抽象的過ぎて、 銀行の担当者にはイメージができません。 これ…
財務コンサルタントの城戸です。
銀行は、決算書をデータ化し企業を格付けし
融資方針を決めます。
銀行、企業双方に
決算書は、向こう1年間の融資方針を決める
重要なデータとなります。
当然、「粉飾」はあってはなりません。
銀行の融資方針をミスリードする
詐欺行為となります。
粉飾の手口の一つに
「在庫操作」があります。
売上高 | ① | 100 | 100 |
期初棚卸高 | ② | 10 | 10 |
仕入高 | ③ | 50 | 50 |
期末棚卸高 | ④ | 30 | 40 |
売上原価 | ⑤=②+③-④ | 30 | 20 |
売上総利益 | ①-⑤ | 70 | 80 |
銀行員は倉庫に積まれている在庫を
数えることもしませんし、その金額もわかりません。
上記のように、期末在庫を膨らませば
偽りの利益を計上することが可能です。
企業に「粉飾」のつもりはなくとも
その棚卸作業が不確実であれば
結果的に同様のことが起こります。
税務署は利益が増えることで
税金を多く払うことになりますから
何にも問題にしません。
それに安心して在庫計上を疎かにしていると
銀行をだますつもりが無くとも
「勘定合って、銭たらず」
「利益は出ているのに、お金が残らないな~?!」
となります。
仕入れてお金を支払った在庫が
倉庫に眠っている、
正確な数量、金額を把握していない
という状況ですから
倉庫に使えないお金を積んでいるようなもの。
黒字倒産となります。
私の経験上、業績が思わしくない企業の特徴は
「お金」と「在庫」の管理が疎かになっている場合が多いです。
経営者様、
資金繰り表と在庫帳はきちんと完備されていますか?
物流担当者の
「在庫がタマゴ生みよった!ラッキー、納期に間に合った!」
なんて発言を聞いたら、
相当ヤバイ?ですよ!