財務コンサルティングBLOG

誤魔化してはダメ!

審査 | 2015年9月26日

財務コンサルタントの城戸です。

本日のテーマは
「在庫」

銀行は、決算書をデータ化し企業を格付けし
融資方針を決めます。
銀行、企業双方に
決算書は、向こう1年間の融資方針を決める
重要なデータとなります。

当然、「粉飾」はあってはなりません。
銀行の融資方針をミスリードする
詐欺行為となります。

粉飾の手口の一つに
「在庫操作」があります。

売上高 100 100
期初棚卸高 10 10
仕入高 50 50
期末棚卸高 30 40
売上原価 ⑤=②+③-④ 30 20
売上総利益 ①-⑤ 70 80

銀行員は倉庫に積まれている在庫を
数えることもしませんし、その金額もわかりません。
上記のように、期末在庫を膨らませば
偽りの利益を計上することが可能です。

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企業に「粉飾」のつもりはなくとも
その棚卸作業が不確実であれば
結果的に同様のことが起こります。

税務署は利益が増えることで
税金を多く払うことになりますから
何にも問題にしません。

それに安心して在庫計上を疎かにしていると
銀行をだますつもりが無くとも
「勘定合って、銭たらず」
「利益は出ているのに、お金が残らないな~?!」
となります。

仕入れてお金を支払った在庫が
倉庫に眠っている、
正確な数量、金額を把握していない
という状況ですから
倉庫に使えないお金を積んでいるようなもの。
黒字倒産となります。

私の経験上、業績が思わしくない企業の特徴は
「お金」と「在庫」の管理が疎かになっている場合が多いです。

経営者様、
資金繰り表と在庫帳はきちんと完備されていますか?
物流担当者の
「在庫がタマゴ生みよった!ラッキー、納期に間に合った!」
なんて発言を聞いたら、
相当ヤバイ?ですよ!

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