融資審査 ① 審査の体系
財務コンサルタントの城戸です。 弟「アニキ、何にも聞かんと、1万円貸してくれ!」 かわいい弟の頼みですからね〜。(苦笑)貸しちゃいますよね。 銀行融資となると、当然こうはいきません。 何も聞かないどこ…
財務コンサルタントの城戸です。
融資審査・定性分析の「経営者」について書きます。
審査項目は主に4つ。
①事業実績 ②ビジョン ③計数管理能力 ④お金の使い方
①事業実績は全てを語ると言っても過言ではないでしょう。
事業を継続するには、前回も書きました「強み」が無くてはなりませんし、
販売先・仕入先からの信用、従業員の頑張り、ネットワーク等々、
様々な要素が実績を作ります。
事業実績を測る尺度は、
業歴と利益計上です。
業歴はまずは10年。
景気の波は10年以内にやって来ます。
景気の波をうまく乗り切れたか、経営手腕が表れます。
当然、赤字のまま10年事業を継続するのは難しいことです。
②ビジョンは、経営者が5年後、10年後どのような企業になっていたいか、
具体的に言葉にできるか です。
「県下一番の店舗数をほこるラーメン店になる!そのために5年間で〜に取り組む」
「今後5年間で歩留り99.3%の生産性を実現する工場となる!そのために1年目は〜を、2年目は〜に取り組む」
等々。
経営者としてのミッションが明確で、
その実現の為に販売先・仕入先・金融機関と良好な関係を構築していく。
この人(=経営者)と仕事をしたい!
と銀行さんが感じるかどうかです。
③計数管理能力は、業績を具体的な数字で把握しているか です。
月次の損益、資金繰りは最低でも頭に入れておくこと!
「数字は、経理任せでよー知りまへんねん〜」では困ります。
また、決算書の貸借対照表を理解できていますか?
お付き合いする経営者様で、損益は理解されていても
貸借対照表に関してはちょっと勉強不足かな〜
と感じる方もおられます。
このことは、別途書きます。
最後の④お金の使い方は、
主にプライベート時間でのお金の使い方です。
会社の業績に見合いわない使い方をしてませんか?
「北新地の帝王」と呼ばれたり、
事業にあまり関係のないウン千万の外車で銀行に乗りつけたり。
海外旅行に行きっぱなしで仕事しないとか。
「そんなの放っておけよ!金持ちになりたくて、事業を興したんや!」
というお気持ちはわかります。
聖人君主になれと申し上げているのではありません。
事業で得た「会社のお金」を事業以外のお金に無駄遣いしていないかを
銀行は見ています。
私は、経営者はしっかり給料を取るべきだと考えます。
それが事業を興し、継続するモチベーションになったり、
業績がピンチとなった時に一番に削られる費用だからです。
会社から得た報酬の許す範囲で趣味にお使いになるのが懸命かと思います。
飲み屋街での噂は、バカになりません。
お気を付けて。