財務コンサルティングBLOG

決算説明に行くべし! ⑤

IR | 2015年3月18日

財務コンサルタントの城戸です。

決算説明ダイジェスト版には
「③売上高と売上原価率の前期比増減の理由」を
記載する必要があります。

この記載は
「経営者様の経営努力」を表現することになります。

売上・原価明細 (前期)                      (単位:百万円)

商品群 Ⅰ 商品群 Ⅱ 商品群 Ⅲ 合計
A社 B社 C社 D社
売上高 300 100% 100 100% 200 100% 600 100% 1,200 100%
売上原価 270 90% 80 80% 140 70% 570 95% 1,060 88%
売上総利益 30 10% 20 20% 60 30% 30 5% 140 12%

 

売上・原価明細 (前々期)                    (単位:百万円)

商品群 Ⅰ 商品群 Ⅱ 商品群 Ⅲ 合計
A社 B社 C社 D社
売上高 300 100% 100 100% 10 100% 790 100% 1,200 100%
売上原価 270 90% 80 80% 70% 750 95% 1,107 92%
売上総利益 30 10% 20 20% 30% 40 5% 93 8%

 合計を比較すると

前期比売上高は横ばい
売上総利益は140-97=43百万円の増加
売上総利益率は12-8=4%の増加
となります。

内訳を比較すると
D社の売上が減少し、
C社の売上が増加したことにより
売上総利益、売上総利益率が増加した要因が解ります。

重要なのは
成り行きでこのように変化したのか、
「利益率の良い商品群Ⅱの売上増強に力を入れた」かを
正確に伝える必要があります。

企業の強みを活かした経営が実行されていることが
銀行に認識されるからです。

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銀行もそれならば、
商品群Ⅱを購入してくれそうな取引先を
紹介してくれるかもしれません。

売上高、売上原価の内訳を銀行に開示することは
企業の強みとその頑張りを認識させ
ビジネスマッチングに繋がるきっかけとなるのです。

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