融資審査 ⑦ 定量分析概要
財務コンサルタントの城戸です。 数字・データを利用して企業を分析することを 「定量分析」と呼びます。 融資業務では 数字で論理的に審査することが重要です。 あの会社なら大きいから間違いない! 業歴が2…
財務コンサルタントの城戸です。
今回は少し抽象的な内容になりますが、
融資審査を理解するベースとなりますので
経営者様が知っていても損は無い内容かと思います。
融資審査の全ての項目は
5原則がベースとなっています。
①「安全性の原則」
融資した資金が安全確実に返済されるか
②「流動性の原則」
融資した資金は、契約時に決めた返済日
(約定返済日 やくじょうへんさいび)に
返済されるか
③「収益性の原則」
融資によって銀行が
適正な利益を得られるか
④「成長性の原則」
融資によって銀行・融資先企業が
ともに成長できるか
⑤「公共性の原則」
融資が、公序良俗に反したものではないか
審査で一番重要視されるのは
①「安全性の原則」です。
以前にも書きましたが、
預金者から預かった大切な資金を
融資するわけですから
返済してくれないでは済まされないのです。
②「流動性の原則」は少し難しいでしょうか?
企業には、常に必要となる資金(=経常運転資金)
があります。
婦人服の小売店では
冬に来春モノの洋服を仕入れるための資金が必要です。
この仕入資金を借り入れた場合、
返済は翌春の春モノを売り上げた売上金で
返済しなければなりません。
しかし、春には夏モノの仕入れが
夏には秋モノ、
また冬には来春モノ
といった具合に仕入が先行します。
ならば、資金をずーっと借りたままの方が
銀行も企業も手続きが楽ですよね。
企業業績が変わらなければ、良いかもしれませんが
様々な環境変化でそうもいきません。
ですので、一回、一回融資と返済を完結させるというのが
流動性の原則です。
③「収益性の原則」は銀行も慈善事業ではなく
「商売」ということです。
資金繰りに困っている企業に融資をするという
社会的使命を担っている
いわば「成長性の原則」だけでは
銀行も経営が成り立ちませんし、
前述の安全性の原則に反します。
「成長性の原則」の前に「安全性の原則」が位置しているのは
このことを意味しているのかもしれません。
「預金が余って、借り入れは必要ない企業に
何とかして融資するのが仕事だ!」
なんて上司から教えられたこともあります。
変な感じですが、銀行員のマインドを表現しています。
「安全性の原則」を十分に満たした
銀行員さんがヨダレを流して狙っている企業
になっていただくのが、私の仕事です。